慌ただしく過ごした一日が終わり、くつろいでいた夜9時ごろ、一本の電話がありました。
申請していた『東堀川の隠れ家』の物件が、
「第19回京町家カルテ委員会」において、
~京町家カルテの要件を満たすと判断された~
との連絡を頂きました。
自信があったとはいえ、やはり不安もあり、この日、この時を心待ちにしていましたので、この喜びは何とも他に表現しようがありません。
京都の町屋(町家)と言われる築年数の古い物件を多く見ていますと、やはり痛みのある物件が沢山あります。
『真に京町家』と言った外観を保った建物ほど、家そのものの傾きが目立ちます。
軒を連ねた連棟が切り離されたり、増改築が行われ『バランス』を崩しているようです。
ある時期に、外壁をモルタル塗りし、外部の建具をアルミサッシュにして耐久性に考慮した建物の方が良い状態を保っているように感じます。
短絡的に『コンクリート・構造金物』で固めてしまうという手当は『異種構造』となり、部材などにより挙動が異なる為、かえって弱いところで破綻し易くなる原因となります。
先人の知恵・経験を引き継ぎ、あるがままの姿で継承していかなければなりません。
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